昼下がりにマックの前を通った。小さい店舗にしては結構な数のウーバーイーツの配達員。
見た感じ、みんな三十路を超えている。
大学生ぐらいの年齢の配達員が多いのかと勝手に思ってたが、どうやらそんなこともないらしい。
おじいちゃん配達員もたまに見かけるので若干、年齢層は高めなのか?
配達員も日本人だけじゃない。中東っぽい顔立ちの外国人に、おそらく中国人であろう人もいた。
「ウーバーイーツ」より「グローバル」という名前の方がしっくりくる。
店の前に駐輪されている緑と黒の配達自転車。
目立つデザインを眺めながら、「これが高校生だったらな」となんとなく思った。
爽やかで清潔感のある子に配達して貰う方が私は嬉しい。
同じ学生なら大学生でもいいんじゃないかと思って想像してみたが、缶チューハイを片手に話しかけてくる茶髪の男の子に、地面でだべっている女の子しか浮かんでこない。
もう配達どころではない。
正直、大学生の印象はそんなである。
私の周りにいた大学生だった人達を見ていて思ったが、お酒に合コン、何かの飲み会、サークル、たまにレポートをする印象しかない。不健全で不健康な感じ。
あくまで個人的なイメージだ。
大学生になって縛りがなくなり、良いことにも悪いことにも触れる機会が多くなれば、自由な分、欲に溺れることもあると思う。
義務教育を終えて自由に羽ばたき出したばかりの大学生に自制は難しい。
ちょっと汚い、清潔感や爽やかさに欠けたイメージになるのは仕方ないことだと思っている。
ちなみに、今まで一度もウーバーイーツを使ったことはない。
基本的に自炊派だから利用する機会がないというのもあるが、やっぱり衛生面が気になって使う気にならない。
何かあったときにどこに責任があるのかの曖昧さと、どこかに所属をしているわけではなさそうなあの感じも利用の邪魔をしている。
逆にお店が雇ってるアルバイトがデリバリーをする分には全く抵抗はない。
何の抵抗もなく利用出来るのは、やっぱり責任と所属がきっちりしているからだと思う。
私は自分を綺麗好きな方だと思っているが、傍から見るとやや潔癖に近いのかもしれない。
潔癖というより、単に真面目すぎるだけなのか。
今の私も、五年前の私も、十年前の私も、お店の従業員以外が食事を配達してくる世の中になるなんて全く思いもしていなかった。
だが、そんな時代になってしまった。
そのうちいずれ、人が運ぶ時代も終わるのかと思うときがある。
そうなった場合、ドローンやロボット、電動の無人カーになると思うが、科学がもの凄い勢いで進歩するならテレポーテーションでの配達もなくはない。
テレポーテーションまでいくと、もはや最初から違和感なく使ってしまいそうでクスッとする。
どんな未来になろうと人は順応していくと思うが、便利とは何だろうと考えてしまう。
「生きている」から「生かされている」に変わってしまわないか不安になる。
どんなに便利な世の中になろうと、食事の有り難さだけは忘れたくないなと私は思う。